メタバースとは
「メタバース」とは簡単に言うと、インターネット上の仮想世界・仮想空間サービスの総称として使われる言葉です。
メタバースという言葉自体が、メタ〈meta=超越した〉、ユニバース〈universe=宇宙〉を組み合わせた造語で、仮想空間の中でさまざまな活動ができるようになる技術のことを表しています。
Facebookが社名をMetaに変更したことで話題となり、その名を聞くようになった方は多いのではないでしょうか。
本格的なメタバースが構築されれば、現実世界とは別の経済圏が生まれ、その過程や結果で、『モノ、カネ、ヒト』の概念が仮想空間の中で実現し、人とのコミュニケーションや新しいビジネスチャンスとなる可能性があるのです。
メタバースで出来ること
メタバースで出来ることとは、アバターと呼ばれる自分の分身を介してその世界(仮想空間)に入り、他の利用者とコミュニケーションをとることで、買い物や様々なサービスを享受・体験することができるなど、様々な活用方法が新しく生まれています。
また、2022年2月18日には、米Google傘下のYouTubeがメタバースへの参入を検討していると公式ブログにて明らかにしました。
メタバースという概念
実は、メタバースはいきなり生まれた概念ではなく、ゲームやSNSの世界では限定的な形でメタバースを取り入れた動きが活発に行われていました。
たとえば、ブログではアメブロの「アメーバピグ」がアバターを作成して他のユーザーと互いに交流する機能を持っていたり、ゲームで言うと年代問わず愛されている「どうぶつの森」もこれに該当しますね。
いわゆるMMORPGやFPSタイプのゲームも広義では、メタバースに該当するでしょう。近年ではさまざまな形でメタバースを、ビジネスに取り入れようとする動きが、世界的に広がっています。
セカンドライフについて
「メタバースとは何か」と言うのを語る上で、2000年代中盤に度々話題に上がった「セカンドライフ」というサービスを抜きにして語ることはできないのではないでしょうか。
名前や言葉を聞いたことがあるという方は、多いと思いますが、実際にサービスを利用した事がある方は少ないと思います。
当時、話題になったセカンドライフも、インターネット上に存在する仮想世界(メタバース)のことを指します。
「セカンドライフは失敗に終わった」「結局、世の中に浸透していない」というのが世間の総意のように思います。
セカンドライフ失敗の最大の理由は、見識者の見解によると「過疎りやすい構造」にあったのではないかといいます。
シムと呼ばれる1つのワールドに最大50人しか入れない特性があったり、ユーザーが自由に空間を作ることが出来たので、アバター密度が低くなりがちであったのです。
また、セカンドライフでは同時刻にユーザーたちが集まる仕組みもなかったのと、今の世の中のようにスマホ一つで誰もがインターネットに繋がることが出来なかったので、言ってしまえば、一部の熱狂的なユーザーが延々と仮想世界をアテもなく彷徨っていただけなのでした。
その為、2007年頃がセカンドライフの人気のピークでその後は、グラフィックの不具合や接続速度の低下、facebookなどのSNSの出現によりユーザー数は目に見えて減少したようです。ただし、セカンドライフには今でも60万人程度のユーザーが存在するそうです。
メタバースの今後
近年ではIT技術の革新的進歩により、メタバースの自由度が飛躍的に向上し、運営者がどのようにその仮想空間を定義するかによって、メタバースの利用方法は無限大に拡大しつつあります。
これまでのアバターを活用した交流可能なサービスは、あくまでも特定の目的に基づく限定的なものでした。
一方で、現在応用が推進されているものは、従来型のものより、よりユーザーの意向に沿って自由に活用できるプラットフォームとして注目されています。
例えば、プラットフォーム上で、仕事上のコミュニケーションを取ったり、イベントなどを開催することも可能になりました。
そのため、これまでよりも幅広い分野でビジネスに活用しようとする動きが大企業、中小企業にも広がっているのです。
VR(仮想現実)について
また、メタバースを捉える上で欠かせないのが、VR(仮想現実)についてです。
VRとは本来、仮想現実を体験できる「デバイスやツール、道具」を指し、一人の人間が仮想の映像や情景、空間などを体験するためのものであり、他者との関わりはあまり考慮されないことが定義となっています。
それに対して、メタバースはインターネット上で他のユーザーとアバターを用いて交流される「空間」であり、コミュニティ形成という点において本領を発揮します。
メタバースとNFTとの関係性とは
NFTとは簡単にいうと、「偽造不可な鑑定書・所有証明書付きのデジタルデータ」のことを指します。
ブロックチェーン技術を使うことで、デジタル資産であるデジタルアートや音楽、イラスト、ゲーム内のアイテムに作者や所有者の情報を追記することが出来ます。
そうすることで、ブロックチェーンという技術を活用したメタバース(仮想空間)では、デジタルデータを唯一無二の商品(偽造不可な鑑定書・所有証明書付きのデジタルデータ)として売買できるようになっています。
まとめ
メタバースやVR、NFTは、ビジネス関係だけでなく、ゲームや音楽などのエンタメ分野でも幅広く活用され始めています。
まだまだメタバースが、日常生活に溶けこんでいるというレベルではないですが、今後さらに普及していけば、今までの生活を一変するような大きな変化がやってくるかもしれません。
メタバースの技術はまだ発展途上なので、今後急速な広がりが予想されますし、さまざまな可能性を秘めているメタバースの今後の動向に引き続き、注目しましょう。
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